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IR情報を頼りに株式投資 ~Fair Discloser Please!!~

適時開示情報を含むIR情報から企業の利益成長や配当の持続可能性を判断し、投資を実行する日々を語る。

力の源HLD(3561):「IPPUDO」の全世界展開

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本日は豚骨ラーメンの「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が東証マザーズに上場しました。

一風堂のラーメンは10年以上前に一度だけ食べたことがあります。おいしい豚骨ラーメンがあるということで期待して訪問しました。確か「白丸」と「赤丸」で迷って「白丸」にしたことを覚えて居ます。

まあ、それはどうでもいいとして、株価は本日は寄らず1,380円買い気配で終わりました(公募価格600円)。今期予想EPS25.41でPER54.3倍、仮に来期10~20%成長が期待できるとしてもPER45~50倍の水準となります。

 

 業績予想数値をみてみると・・・ 

当社の業績をみてみると、今期の予想数値は下記の通りとなり、7.0%増収、20.1%増益となかなかの数値に見えます。 

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もうすぐ新しい期が始まりますが、上場の勢いを借りて同程度の伸び率が期待できるなら、ひょっとして上場後のタイミングでも買えるかもしれないという期待も膨らみます。

 しかし、よく見ると収益性がかなり低いことが分かります。今期予想の営業利益率は2.7%に過ぎません。 

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 念のため、上場ラーメンチェーンの収益性/成長性を確認してみます。 

 

 圧倒的にハイデイ日高の収益性が高く、安定的に5%以上の利益成長。

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 幸楽苑HDは異物混入で業績給悪化。

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 丸千代山岡家も収益性が極めて低い。

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 足元の動向は?

本日開示された「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」をみてみましょう。

まず、業績予想の前提について、下記のような記載があります。

 <既存店売上高> 既存店売上高につきましては、店舗毎に顧客数及び客単価のトレンドを分析して策定した期初 予算(創業 30 周年イベントの反動による売上減を見込まずに前年同期と同程度の顧客数と客単 価が獲得出来ると予測した予算)データに直近トレンド(9~11 月の実績値)の計画達成率を 乗じる形で予想売上高を算出しております。平成 29 年1月の予算修正に際しては、例えば一風堂既存店の売上高につきましては、直近トレンド(9~11 月の実績値)において創業 30 周年イ ベントの反動による売上減があり、第4四半期の各店舗の予想売上高を見直した結果、平成 29 年3月期における一風堂既存店の売上高は前期比 96.1%を見込んでおります

(「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」より)

 昨年、「創業30周年のイベント」があったため、予算を下方修正したことの記載があります。既存店売上高は、イベントの影響がどの程度か分かりませんが、もともと、反動減を見込まない程度のものであったとするなら、96.1%は微妙な数値に思われます。

ちなみに、2月決算のハイデイ日高の既存店売上は100.0%1月決算の丸千代山岡家は102.8%という実績になっています。

 

 高株価は海外展開への期待

単なるラーメンチェーンとして業績を比較してしまうと、首都圏の駅前立地でドミナント展開するハイデイ日高に軍配が上がります。しかし、「IPPUDO」の全世界展開という当社の「野望」が当社株の人気に繋がっているものと思われます。 

海外店舗運営事業においては、世界の食(加工食品・外食)市場は、平成 26 年9月の農林 水産省の調査「日本の食・食文化の海外普及について」によると、平成 21 年時点では 340 兆円、 平成 32 年には 680 兆円と倍増すると試算されております。海外における日本食市場は拡大傾向に あり、同資料によると、海外での日本食レストラン数は、平成 18 年時点では 24,000 店舗だったも のが、平成 27 年には倍増しており、今後もこの傾向は継続するものと予想しており、その中でも 「ラーメン」は「寿司」と並ぶ代表的な日本食であることから、「IPPUDO」の全世界展開を目標に、 更なる出店拡大を続け、更なる成長と企業価値向上を実現してまいりたいと考えております。

(「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」より)

 第3位の株主には海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構*1)が入っています。「国策は買い」というのは言い過ぎかもしれませんが、話題(テーマ)としても魅力的に感じられても無理はないかと思います。

 ただ、やはり、冷静に考えればPER30倍がいいところではないでしょうか。この収益性で海外に打って出るのはちょっと怖くて手が出せません。株価が落ち着くまで様子を観たいと思います。

 

「結論はともかく、ラーメンが食べたくなってきた」と思った方は、こちら ↓ のクリックをお願いいたします。

 

 

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*1:日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013年11月、法律に基づき官民ファンドとして設立された