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リソー教育(4714):権利落ちで拾う

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高配当銘柄の多い学習塾業界

配当利回りの高い学習塾業界。東京個別指導学院(4745)は暴騰してしまい買い戻せず。現在、学究社(9769)を保有しております。株価は堅調に推移しておりますがまだ約3.7%の利回りがあり、しかも期末一括配当ということで、3月末に向けてまだ上昇余地はあると考えています。

しかし、期末一括配当狙いの投資家やここまでの右肩上がりの株価を考慮すると、権利落ちによる株価下落は配当利回り以上に大きくなることが想定されます。

そこで同じ学習塾業界の銘柄であるリソー教育(4714)に注目してみました。当社は2月決算銘柄で権利確定日に向けて上昇してきました。もし権利落ち以上に下げて、配当利回りが4%水準まで戻るようであれば、学究社より魅力的に思えるためです。当社は四半期配当を実施しており、長期投資にも向いている銘柄に思われます。 

 

ユニークな事業展開

当社は業界でのポジショニングは唯一の「完全」個別指導塾ということです(会社資料より)。加えて、家庭教師派遣幼稚園/小学校受験学校内個別指導などユニークな事業展開を行っているようです。現在取り組んでいる事業(既存事業)とこれから取り組もうとしている(新規事業)は下記の通りです。

(1)TOMAS(個別受験指導/完全個別)

(既存)校舎数67校(16年8月末現在)と少ない(東京個別指導学院は175校)。

(新規)「首都圏サテライト校戦略」により小規模校を年間10校程度開校。

(2)名門会(100%社会人のプロ家庭教師派遣)

(既存)15支社28校

(新規)TOMAS名門会(名門会による個別指導)を各都道府県に2~3校

(3)伸芽会(幼稚園・小学校受験)

(既存)24校

(新規)伸芽‘Sクラブ(英才託児事業<1~3歳児> 学童保育・知識事業<1~3年生> ) 。

(4)スクールトーマス(学校内個別指導事業)                            

(既存)学校内でTOMASを運営(約30校)

(新規)TOMASイングリッシュトレーニングセンター(学校法人向けオンライン英会話業)

 

大手学習塾と比較して少ない校舎数

当社の16年8月末現在の校舎数は67校となっています。これは同じく個別指導を謳う東京個別指導学院(4745)の175校(当社資料より)の半分以下の水準となっています。

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<17年2月期第2四半期決算説明会資料より>

 

「首都圏サテライト戦略」

東京圏の人口は減っていないとしても、いわゆる大手学習塾が100校単位で校舎展開している状況ではさすがに競合も厳しいだろうと思われます。

そのなかで現在の校舎数が相対的に少ない状況は、少なくとも自社競合は避けられるといった相対的安心感はあります。

当社は既存のTOMASに加えて「首都圏サテライト戦略」によって小規模校を展開していく方針で、確実に収益化しながら既存事業を拡大していくという意思が感じられます。

 

地方では家庭教師派遣とのシナジーを狙う

地方では100%社会人のプロ家庭教師派遣を行っているようですが、そこでの新規事業として各都道府県2~3校を目処に個別指導塾の展開を考えているようです。

地方でも大手や地場の学習塾がひしめき合っていることは想像に難くありません。したがって大きく収益に貢献する絵は描きづらいと思いますが、プロ家庭教師との一定のシナジー効果は期待できると思います。

 

お受験と長時間託児、長時間学童保育

小学校受験、幼稚園受験でも実績があるようです。どれくらいの需要があるのか見当もつきませんが、現在、「伸芽会」を24校展開しているようです。

新規事業としては「伸芽‘Sクラブ」で英才託児事業<1~3歳児> 学童保育・知識事業<1~3年生> を展開する計画で、前者の英才託児事業は「人気が高く超満員(来期まで待機待ち状態)」。後者については「学童保育の在籍生徒数、前期比+50%」、「来年4月からの先行予約もすでに200人超」(17/2期2Q資料より)とのことで、着実に収益を積み上げてく可能性が高いと思われます。

 

スクールトーマスは学校内で個別指導                                          

学校内でのTOMAS運営を約30校で行っています。市場規模としては、全国の私立高校は約1,300校で首都圏に400校あるとのこと(17/2期2Q資料より)。市場規模もそれほど大きくなく、今後の伸びはそれほど期待できないかもしれません。

新規事業としてTOMASイングリッシュトレーニングセンター(学校法人向けオンライン英会話事業)を展開していく計画のようです。スクールトーマス導入校より、4年後に大学入試で導入される英会話への対応ができないかの問い合わせが多数で、これに対応するためのもので、引き合いも多くもらっているとのこと。なかなかユニークな展開であると思います。

 

ROE重視の経営

新規事業としてポテンシャルの感じられる事業に挑戦している当社ですが、それらがきちんと収益を積み上げていくか今後の進捗をしっかり見ていかなければなりません。

会長の岩瀬氏はモーニングスターの朝倉氏との対談のなかで、ROE重視の経営を強調していました。今はこれを信じたいと思います。第3四半期の決算短信をみても各セグメントともきちんと利益を出しており期待できると考えます。特に幼児教育事業の収益性は高いのも注目です。

 

<17/2期第3四半期決算短信より>

 

粉飾決算により訴訟を抱えている

⑦ 訴訟について 当社は、当連結会計年度において、当社元株主より、当社が開示した有価証券報告書等に虚偽記載等があったことを原因とする損害賠償請求訴訟が掲起されております。 本訴訟による金額的な影響は現時点で算定が困難であるため、当社の業績に与える影響は不明ですが、今後の進展によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

   <16/2期決算短信より>

どの程度の訴訟かについては下記日経新聞の記事によると1,800万円の訴訟とされています。この後も弁護士事務所が被害者を募っていますが1,800万円+αの特損が発生する可能性は認識しておいたほうが良いと思います。

www.nikkei.com

 

 昨日買入

昨日の当社株ですが寄付は▲17円安の623円で終値は625円(▲2.34%)でした。寄りから少し安いところ619円で買うことができましたので、配当利回りは実績ベースで4.04%となります。来期以降の増配を期待したいと思います。 

 

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